2013.10.08
たむらぱん「KROSS & WAVEDRUM」インタビュー Powered by CINRA.NET
ミュージシャン向けの防音マンションにしつらえた
音楽制作の中核を担う機材たち
都内某駅より徒歩数分。和菓子屋などが並ぶ昔ながらの雰囲気を漂わせる商店街を抜けて歩いていったところに、たむらぱんさんが主に歌録りに使っているスタジオがありました。ドアノブに取り付けられた「へ音記号」が印象的なこの建物は、遮音設計が施されたミュージシャン向けマンションとのこと。3年くらい前から、デモ音源をブラッシュアップさせるためのスペースとしてこの部屋を使っているそうです。 大きな窓とベランダが開放的な雰囲気を醸し出す一室には、Pro Toolsによるレコーディングシステムに加えてマイクやキーボードなどを配置してあります。スピーカーにはGENELEC 1032AとYAMAHA MSP5Aを備え、ダビングやミキシングといった制作作業に集中できそうな空間。たむらぱんさんの制作に欠かせない長年の愛用モデルや、最近気に入っている機材を伺ってみました。
TONEWORKS AX1500G
幼少期にピアノを習っていたたむらぱんさんは、鍵盤を用いて曲を作ることが多いと聞いていたので、ギター用マルチエフェクターのKORG TONEWORKS AX1500Gというのはちょっと意外でした。長年重宝しているというこのアイテム、果たしてどんな風に使っているのでしょう?
たむら:ボーカル用のエフェクターとして7、8年前に購入しましたが、それ以外にもギターっぽい音色が欲しいとき、ピアノにAX1500Gのエフェクトをかけることが多いですね。ペダルも付いているので、ワウの効果を足したり、あとはシューゲイザーバンドのギターみたいにわざとノイズっぽくしたり。AX1500Gを使うときは、最終的にはピアノで弾いたことが分からないくらいに音を加工することが多いです。ピアノをつないでAX1500Gのエフェクトをいじくりまわしているうちに、アイデアを思いつくこともあります。ピアノなんだけどこれをつなぐことでギターが弾ける、私にとっては作曲に欠かせないツールの1つです。
KROSS-88
最近手に入れたばかりというKORG KROSS-88は、本格的なピアノタッチを再現した88鍵モデルながら、扱いやすさを追求した軽量タイプのオールインワンシンセサイザー。ピアノやシンセ、オルガン、SEなどの豊富なサウンドや、リズムマシン機能を内蔵しつつ、乾電池でも使えるので野外を始めとしたさまざまなシチュエーションでキーボードとして威力を発揮します。
たむら:こういうオールインワンタイプのキーボードは、使い始めに操作を覚えるのが辛かったりするのですが、KROSS-88は最初に触ってみてすぐに、何かしら曲を作れそうだなって感じるキーボードでした。16個のボタンをオン / オフするだけで、リアルタイムにリズムが組める16ステップシーケンサーは、ライブにも使えそうですし、ボコーダーとして使える機能も面白いですね。まだ使ってみて間もないですが、自分の表現方法を広げてくれそうなキーボードだと思っています。
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WAVEDRUM Global Edition
パーカッションシンセサイザーであるKORG WAVEDRUMは、叩くポイントや強さで音色が劇的に変化するという革新的な構造で、パーカッション系のプレイヤーはもちろん、ミュージシャン全般から今注目を集めている人気の機材です。たむらぱんさんは、パーカッショニストのASA-CHANGにその魅力を伝授され一目惚れ。最近ようやく手に入れることができたとのこと。
たむら:曲作りの前に、WAVEDRUMを叩くだけでテンションが上がります(笑)。もともと200種類くらいの音のプログラムが入っているのですが、1つのプログラムだけでも、叩く位置や強さによって音が全く変わるので飽きないし、延々と叩いてしまいます(笑)。演奏していると、あるポイントを叩いたときに思いもよらない音が出たりもするので、それぞれが全然別の楽器みたいで、同じような使い方ができないというか、使う人の個性がすごく反映される楽器だと思います。早くライブでも使ってみたいですね。
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