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2021.10.08

「ハレトキドキ」インタビュー

クリエイターのユウフジシマ(brinq) とVOみさつんによるユニット。 80s~90sの要素と現代のサウンドをミックスさせたキャッチーかつ新次元の“HYPER POP”を発信している。

2018年9月1日に行われた名古屋でのデビューライブを皮切りに、渋谷、大阪、名古屋 タワーレコード限定CD-Rで初登場1位を取得。
2019年9月初のワンマンライブ M111を新宿MARZにて開催。SOLD OUTを達成 11月に初の1stアルバム「追憶のネビュラ」をリリース。
2020年 1/28 渋谷WWWにてDEDE MOUSE、ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)等を 迎えリリースイベントを開催。
2020年10月下旬には新曲「ゲッチュー」をリリース。

2021年9月下旬に「ユーロビートをとめないで / RAVE ON feat.motsu」をリリース。

ハレトキドキ MV 「タッチミー」

ハレトキドキ MV「キスミー」

ハレトキドキのコンセプトを教えて下さい

brinq: 曇りがあったり、雨があったり、色々な顔を見せる天候のように、様々なジャンルに挑戦するぞ!という意気込みが込められています。

ユニット結成のきっかけを教えて下さい。

brinq: 僕がインスタグラムで彼女を発見して、DMしたのがきっかけです。色々と話をするうちに音楽の趣味が合うことがわかって、仮歌だけでもとレコーディングを依頼しました。

楽曲やビジュアルの方向性はどのように決まったのでしょうか?

brinq: Winkなど80年代のJ-popやダンス・ミュージックが好きという二人の共通項があったので、楽曲の方向性はそれらが土台になっています。ビジュアルについては、僕がツイッターで昔のアニメ風のイラストを見かけたのがきっかけで、それを描いたイラストレーターさんに依頼しました。そのイラストレーターさんもも若い方でしたが、一昔前のカルチャーが最近の若い人たちの手で再興されていて、すごく面白いものになっていると感じますね。

DTMはいつからはじめましたか?

brinq: 16からです。友達の家のパソコンで簡単なリミックスができるソフトを触ったのがきっかけで、面白いなと思うようになりました。そこからSinger Song Writerという作曲ソフトに出会い、音感もなにもわからないままメロディーとスネアだけの曲をたくさん作っていました(笑)。当時たまたま見つけたインディーズバンドがものすごくレベルが高くて、その機材を真似してSC8850を買ったこともありました。

ハレトキドキとして活動する上でのこだわりはありますか?

brinq: なるべく妥協せず、やれることは全部やろうという感じですかね。

みさつん: 小ネタも多いよね(笑)。広告を面白いデザインで作ってみようとか、ライブでもラジオをインタールードに挟んでみたりとか。

brinq: クイズをやったりね(笑)。「僕の好きな音楽ジャンルは次のうちどれでしょう」ってクイズを出して、選択肢がユーロビートしか無いんです(笑)。それをお客さんに答えてもらって、そこからユーロビートの曲が始まるとか。そういう面白さやドラマ感というのは、ライブでは大事にしていきたいと思っています。

brinqさんの音楽制作環境

ハレトキドキの楽曲制作はどのような手順で行われるのでしょうか?

brinq: 僕が曲のサビ頭の歌詞から作ることが多いですね。そこからサビの8〜16小節分のループを作り、簡易的なアレンジを加えてワンコーラスを完成させてしまいます。その後にコードやメロディーを練っていき、最終的なアレンジを加えたところで、最後に曲の構成自体を考えることが多いです。歌詞についてはサビ頭以外は彼 女 に任せています。ミックスの段階で時間がかかる事が多く、その中で自分の考えも変わってきてしまうので、昨日良いと思ったミックスが、今日全然ダメに聞こえるみたいなこともあります(笑)。でもそこでかけている時間も、曲の熟成期間として大切なものだなと思っています。

曲や歌詞を作る上で気をつけていることはありますか?

brinq: 曲を思いつくのは皿洗いをしているときや、お風呂に入っているときなので、机に向かって作業するときはその思いついたものを吐き出すだけにしています。僕の場合体を動かしているときに思いつくので、机に向かって考えても眠いだけですし(笑)。なので曲ができるまで時間がかかったりするのですが、その時間が無駄じゃないと信じて、長い目で曲を作ろうと意識はしています。

みさつん: 曲のメロディーとサビ頭の歌詞をもらってから歌詞を書き始めるのですが、まずはじめにメロディーに合わせて口から出る勢いのままに単語を連ねてみたりすることがあります。そのままだと脈絡も無いし曲のテーマにもあっていないので、連ねた単語の母音を残して別の単語に置き換える。そうすることで、曲のテーマにも合いつつ、耳馴染みのいい歌詞を作ろうというように気にして作っています。結構勢いで作れてしまうので、長くても3時間くらいで出来てしまいます(笑)。

brinq: 速いな…(笑)。彼 女 はVtuberの歌の歌詞を書いたりもするのですが、それがかなり好評で。丁寧にキャラクターの背景が読み取られているんですよね。

みさつん: やはりキャラクターソングなので、そこはしっかりとプロフィールを調べたりして、それを踏まえた上で作っています。
 
楽曲制作の中で、DTMの面でなにか紹介できる技はありますか?

brinq: シンセのレイヤーですね。一つのシンセだけを使うのではなく、最新のソフトシンセと少し昔のソフトシンセを同時に鳴らして、そこにさらにminilogueなどハードシンセを加えるという工夫をすることで、音に骨格が現れるというか、深みが生まれる。こういうのは好きでよくやっています。

ソフトだけで完結することもできるのですが、クリエイターとしての遊び心といいますか、ソフトとは違うテイストのハードに直に手を触れて音を出すというのは大事なことだと思っています。
minilogue xdはご自身の楽曲の中でどのように使用しましたか?

brinq: シンセベルがすごく好きなので、ベルっぽい音を作って他の音を重ねたり、ポリで和音を鳴らしたり、あとはライブで使用することも多かったです。コンパクトなのでDJブース内でも問題なく使えますし、遠征にも持っていきました。まさか開発に関わった方の前で弾くことになるとは思わなかったですが…(笑)。

先日リリースされたminilogue xdのサウンドパックはどういったコンセプトがあるのでしょうか?

brinq: 作っているうちに自分のアルバムのように思えてきて(笑)、星の名前や動物の名前を付けたり、 みさつん のツイッターのアカウント名にちなんで「激うまファンク」なんて名前を付けたりしました(笑)。サウンドやそういったふざけた面も含めて、ハレトキドキの一つの作品のようになったのではないかと思います。

minilogue xdサウンドパック「HARETOKI SYNTHS」の詳細とダウンロードはこちら
NC-Q1ヘッドホンのMVにも出演して頂き、ヘッドホンを使ってみた印象など教えてください。

みさつん: 今日着けてきました(笑)。本来のDJ用とは別の用途ですが、部屋で聞いていてものすごくいい音ですし、フォルムがかわいいのでSNSでの反応も良かったです。今日は駅のホームで使っていたのですが、そういう騒がしい環境でもクリアに音が聞こえるのはとてもいいなと思いました。

brinq: 僕も家で使ってみたのですが、ノイズキャンセリングをするとより深くモニタリングできることに気づいて驚きました。普段使っているヘッドフォンと比べた時に、「外の雑音ってこんなにあるんだ!」という発見がありましたね。こういったノイズのない環境でモニタリングするということが、今後さらに重要になってきてもいいんじゃないかなと思いました。
NC-Q1ヘッドホンのMVにも出演して頂き、ヘッドホンを使ってみた印象など教えてください。

みさつん: 今日着けてきました(笑)。本来のDJ用とは別の用途ですが、部屋で聞いていてものすごくいい音ですし、フォルムがかわいいのでSNSでの反応も良かったです。今日は駅のホームで使っていたのですが、そういう騒がしい環境でもクリアに音が聞こえるのはとてもいいなと思いました。

brinq: 僕も家で使ってみたのですが、ノイズキャンセリングをするとより深くモニタリングできることに気づいて驚きました。普段使っているヘッドフォンと比べた時に、「外の雑音ってこんなにあるんだ!」という発見がありましたね。こういったノイズのない環境でモニタリングするということが、今後さらに重要になってきてもいいんじゃないかなと思いました。

ハレトキドキ - ユーロビートをとめないで feat.motsu [MV]

今回リリースされる「ユーロビートをとめないで / RAVE ON feat.motsu」は何を目指して作りましたか?

brinq: 今回の「ユーロビートをとめないで」の制作にあたり楽曲自体は2年くらい前からLIVEでのみ披露していた曲なのですが、EUROBEATというテーマが自分の中でも かなり影響が大きい事もありリリースするタイミングはベストな状態で行いたいと思っていました。

現在コロナの一件で、私や周りの友人達、音楽業界、世界全体が非常に苦しい経済状況に陥るのと同時に命の危機も感じたので 他人事ではなく私自身にもいつ何が起こってもおかしくない、後悔したくないと考えた結果昔から大ファンであるmotsuさんにオファーをするという 結論になりました。

ここにRAPが入ったらすごくいいな〜と少し想像するだけでもワクワクが止まらなかったので、これはハレトキドキを知っているファンの方々や motsuさんのファンの方々にもきっと深く刺さる楽曲に昇華するなと思い、非常に良い内容になったと思います。

サウンド的には従来の洋楽のEUROBEAT感というよりか、ハレトキドキ感を融合させた新しいEUROBEAT「NEO EURO」 な楽曲になったと思います。

この「ユーロビートをとめないで」の制作中に「もう一曲欲しいな・・・」と思いつきましてAメロがRAPから入る構成の曲がどうしてもファン的視点から見ても あったら最高だなと思い、無理を承知でもう一曲オファーして完成したのが「RAE ON」です。

こちらもテーマはユーロビート+RAVEな楽曲ですが、間奏RAPパートにハードなギター、アシッドなシンセを入れた構成など シンセベルの質感等は全体的にM.O.V.Eのサウンドプロデューサーのt-kimura氏を大いにリスペクトしたサウンドになってます。

リスペクトしつつ、自分らしさとは…?という根本的な音楽家としての思考もしつつハレトキドキがテーマとしている「懐かしくも新しい」という楽曲になったと感じています。

今回Remixで参加されたアーティストについて教えてください。

brinq: 今回は一人一人オファーした意図やサウンド面のバランスを考えました 基本的にクラブで実際に共演した方々が殆どですが今回の「EUROBEAT」というテーマを噛み砕いて情熱的に制作して頂いて感謝しております。

・DE DE MOUSE
2020年に行われたハレトキドキのアルバムのリリースパーティーに出演して頂き、私自身もそのサウンドに影響を受けてまして 今回、デデさんだったらどんなREMIXにするのか興味がありオファーさせて頂きました。 POPなシンセサウンドにサイケな展開と現代のクラブシーンにもマッチするREMIXになっていると思います。

・TORIENA
TORIENAさんはチップチューンで有名ですが最近GABBAなどハードコア方面に長けていて、そこの高いバイタリティー溢れるエナジー感がすごく魅力的で 今回は私が特に細かくオーダーすることはなかったのですが見事にツボを押さえたREMIXが仕上がってきて、度肝を抜きました。 早く現場でもプレイしたいトラックです。

・Kors K
ビートマニアを筆頭に多彩な音楽シーンで活躍中のKors K氏ですが、実は私と歳が一緒という・・・90年代青春期に聴いてた楽曲がそのまま一緒というご縁もあり 熱烈なオファーをさせて頂きました。90年代のダンスミュージックをテーマにしつつ(元ネタはタイトルを見ればわかる人には分かる内容です)低音等はしっかりモダンなサウンドに仕上がっている珠玉のREMIXとなってます。

・ Y&Co
まさにレジェンド、私自身も当時浜崎あゆみ、move等のREMIX等を聞いて育ったので今回のオファーは特に痺れるものがありました。 REMIXの内容はハードコアテクノでこれは当時の音をしっかり知っていないと作れないサウンド、流石です… 今この2021年にこういったトラックが出来たのは有意義で面白いと思います。

・nagomu tamaki
音楽ユニットCHEAP CREAMとしても活動している彼ですが、DJではEURO BEATを中心にかける事も多く、そんな彼にユーロを作らせたらどうなるのかな?と オファーしましたが、かなり最高な「アゲ」トラックになりまして改めて高い技術を持ったトラックメイカーだなと思いました。公私共にお世話になってます。

・Oyubi
今回、唯一の新人枠という感じでオファーをさせて頂きました。彼は普段はユーロビートとはあまり関係のないシーンにいるトラックメイカー/DJで Juke/Foot Work等、最新のフィールドで活躍している一人です。出会いはひょんなことからですが、あえてユーロとか自分のシーンとは違うところからのDNAを持ってきたいな という自分の裏テーマもあり、Foot Work、マイアミベース的なREMIXに仕上がったと思います。90年代って特に謎?なREMIXが多かったので、そういうのも思い出しつつ・・・こういうトラックを待ち望んでました。 収録してみて一気に全体のバランスが取れたと思います。

・フィーチャリングで参加したmotsuのコメント

圧倒的90年代感に脱帽しました。
ハレトキドキのお二人とは制作前に話した時に割とハモれたので、録音後の仕上げも大体は予想してたんですが、予想を大幅に超えた作品にしてくれました。
僕以上に90年代のトラウマを引きずってるやつが居たなんて!(いい意味でw) そして特筆すべきはアートワークw
車ロボになったのは初めてですが、これはいいなあっ!
このコスプレで彼らのライブに参加したいと思ってます(^^♪
コロナ禍での活動はどうしているのでしょうか?

brinq: とにかく健康第一ですね。このご時世でもネットがあればコンテンツを提供することはできるので。

みさつん: 新曲やワンマンライブの動画を公開していて、ライブはやっていないけれど、ファンの皆さんに楽しんでもらえればいいなと思っています。もともとファンとの交流にSNSを活用していたということもあって、あまりファンとの距離が変わったということは感じないですね。あとはラジオなんかをやってみたいなと思っています。

brinq: ちょっとふざけたラジオをやってみたいなと思っていて(笑)。中学生の頃にカセットテープレコーダーを持っている友達がいて、適当に台本作ってエセラジオ番組やボイスドラマみたいなのをやるのが好きでした。今思い返すと黒歴史なんですけど(笑)、面白かったので、そういうのをもう一度やってみたいなと思っていますね。



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