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2018.11.05

斎藤拓郎(Yasei Collective)「KAOSSILATOR PRO & KAOSSILATOR」インタビュー Powered by CINRA.NET

ごった煮サウンドのアイデアのタネが生み出される自宅スタジオ
 

Yasei Collectiveの楽曲作りは、大きく分けて2通り。スタジオでイチからセッションして練り上げる場合と、誰かが持ち込んだデモを発展させる場合です。多くの曲は後者のやり方で、前作『FINE PRODUCTS』(2017年)までは、だいたいの楽曲のデモを斎藤さんが作っていました。

メンバーに渡すデモは、自宅の一室に設けられたこの作業スペースで作られます。ギターを弾きながら思いついたフレーズをコンピューターに打ち込み、そこから膨らませていく場合もあれば、ソフトシンセを立ち上げ音色にインスパイアされて作り出す場合、ビートを打ち込んでからコードを乗せていく場合などがあるそうです。

 

斎藤拓郎(Yasei Collective)の自宅スタジオ



お気に入り機材:KORG「KAOSSILATOR」

 

KORG「KAOSSILATOR」( 現行ラインナップを見る

 


手のひらサイズの超コンパクトシンセサイザーとして、発売当時に大きな話題となった「KAOSSILATOR」。強力なシンセサイザーサウンドをタッチパッドで操作し、自由自在にメロディー / フレーズを演奏することができます。しかも電池駆動なので、どこにでも持ち運びが可能。斎藤さんが持っているピンクは限定モデルです。

斎藤 :シンセ系の楽器で、最初に購入したのがこれです。発売されてすぐ使いはじめました。たとえばキーボードソロに対して、ギターでバッキングするんじゃなくてちょっとしたノイズで埋めてみたりとか。

特に60~80番の、効果音やノイズといった「飛ばし系」のプリセット音色がいい感じなのでよく使っています。パッドを指でスライドさせることで、音程や音色を直感的に変化させられるのも気に入っていますね。シンセ音も、KORGらしいサウンドというか。サイズがコンパクトなのも重宝しています。

 



お気に入り機材:KORG「KAOSSILATOR PRO」

 

KORG「KAOSSILATOR PRO」( 現行ラインナップを見る

 


誰でも簡単にメロディー / フレーズを奏でることができ、ガジェット楽器の先駆けとなった「KAOSSILATOR」シリーズ。2010年に登場した「KAOSSILATOR PRO」は、豊富なサウンドやループレコーディング機能によってライブパフォーマンス用だけでなく、トラックメイクツールとしても進化したハイスペックモデルです。

斎藤 :こちらは初代モデルです。KAOSSILATORの上位機種で、基本的な性能は一緒。たとえば演奏する曲に合わせてキーとスケールを設定すれば、パッドをランダムに動かしてもちゃんとフレーズとして成立する。ノイズをループさせてSEとして利用することもありますね。

「KAOSSILATOR」と両方使っているのは、「KAOSSILATOR」には入っているけど「KAOSSILATOR PRO」には入ってない音とか、その逆もあるので手放せないんです。あと、2つのパッドを同時に動かして、より広がりのある音色を出すこともありますね。

 

 



今年11月のツアーファイナルをもって3人編成となり、再スタートを切るYasei Collective。「ギターにとらわれないギタリスト」としての斎藤さんの役割は、バンドにとってますます重要なものとなっていくことでしょう。彼らの真骨頂であるライブパフォーマンスが、さらに研ぎ澄まされた前人未到の境地へ達するのを期待せずにいられません。

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