2018.10.24
堀込高樹(KIRINJI)「monologue & microKORG」インタビュー Powered by CINRA.NET
こちらは、the HIATUSやSHISHAMO、シャムキャッツなど様々なジャンルの作品を手がけるエンジニア、柏井日向さんが最近設立したレコーディングスタジオ「Bigfish Sounds」。KIRINJI / キリンジの作品もおよそ10年前から手がける柏井さんに、高樹さんは大きな信頼を寄せています。最新作『愛をあるだけ、すべて』でも、約6割のレコーディングと、“非ゼロ和ゲーム”“悪夢を見るチーズ”“新緑の巨人”など計5曲のミックスをこのスタジオで行いました。
高樹 :Bigfish Soundsは、モニター環境がとにかく素晴らしくて。他のスタジオでミックスをすると、たまに「思っていたのと違うな……」と思うことがあるのですが、柏井くんのスタジオでは全然そういうことがない。だから安心して作業ができるんです。
Bigfish Sounds( サイトを見る)
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この連載にて様々なミュージシャンが「お気に入りの機材」として挙げている、KORGの定番人気製品「microKORG」。アルバム『BUOYANCY』(2010年)までの曲作りにおいて、頻繁に登場していたそうです。
高樹 :プリセットの音がいいんですよね。特にエレクトロニカ、ヒップホップ、ビンテージ、レトロに入っている音色が好きです。レコーディングでもカットオフやレゾナンスを少しいじるくらいで、割とそのまま使っていました。鍵盤のタッチも好きです。弾力性がちょうどいい。独特の跳ね返りがあって、グリッサンドとかしやすいんですよ。久しぶりに弾いてみたけど、やっぱり柔らかくていい音だなあ。
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KORG「minilogue」をベースにしつつ、サウンド面においては異なる部分をフィーチャーし、パワフルなモノフォニックシンセとして再設計されたアナログシンセサイザー。ステップシーケンサーも大幅に拡張し、より直感的で、より複雑なエディットが可能になりました。Aphex Twinによるサウンドとシーケンスがプリセットとして内蔵されているのも特徴です。
高樹 :オシロスコープで波形が変化していくのが見られるのは面白いですね。イメージが追いやすい。プリセットがどれもいい音で、そのまますぐ使えるものばかりという印象です。パネルも見やすくて、どこになにがあるかがわかるのも嬉しい。シーケンスを組んで、リフとか簡単に作れるのもいいですね。“時間がない”のイントロも、まずシーケンスを組んで、そこから着想していったんですよ。そういう使い方もしてみたいです。
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メジャーデビューから20年、今も変わらぬ「堀込高樹印」とも言えるメロディーセンスを保ちながら、アルバムごとにアレンジやサウンドプロダクションを大きく変化・進化させてきたKIRINJI。5人組になった彼らの今後の展開も楽しみです。
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