2022.06.09
八木沼悟志(fripSide)「NAUTILUS、KROME EX、opsix、modwave」インタビュー
女性ボーカルとエレクトリックなシンセサウンドでファンを魅了する音楽ユニット「fripSide」。2020年にはユニットの中心人物であるプロデューサー/キーボーディストの八木沼悟志氏とコルグによるコラボレーション・モデル「KROME EX Satoshi Yaginuma Special Edition」がリリースされましたが瞬く間に完売し、その高い人気と影響力を証明する形となりました。
fripSide はその後もコルグの新モデルを次々に導入。この春は新しいキーボードセットアップで全国アリーナツアーを敢行し大きな成功を収めました。そのツアーファイナルであり第2期を締めくくる、さいたまスーパーアリーナでのライブ直前にステージ上にて八木沼氏にインタビューを決行しました。
八木沼悟志
fripSide
八木沼悟志 / Satoshi Yaginuma
作詞・作曲・編曲・プロデュース及びシンセサイザーを担当
第2期
南條愛乃 / Yoshino Nanjo
作詞・ボーカルを担当
第3期
上杉真央 / Mao Uesugi、 阿部寿世 / Hisayo Abe
ボーカル担当
2002年に八木沼悟志により結成。"デジタルJ-POPの復権"をテーマに第1期ボーカリストnao、第2期ボーカリスト南條愛乃と共に数多くのアニメ・ゲームのテーマソングを発表。代表作にTVアニメ"とある科学の超電磁砲"オープニングテーマ「only my railgun」等多数、ライブにおいても横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させた。2022年4月より上杉真央、阿部寿世の2名をボーカルに迎え第3期fripSideを始動。
──ライブでは多くのコルグ機材を使っていただいています。
八木沼 :はい。各モデルで個性が際立っていますし、コルグ製品は全体に操作性が良いのでとても重宝しています。
──各モデルの印象をお聞かせいただけますか?
八木沼 :まず NAUTILUS は多機能なのによくデザインされていてとても使いやすかったです。 いままでも KRONOS を使っていて気に入っていたのですが、NAUTILUS は音もオペレーションもより一層洗練されたと思います。
KRONOS も作曲用に自宅スタジオでセットアップしているのですが、今回のツアーでは NAUTILUS を使用しました。
fripSide Phase2 Final Arena Tour 2022 -infinite synthesis:endless voyage-
──ライブ中にはどんな操作を行なっているのですか?
八木沼 :(NAUTILUSの)ダイナミクスノブが気に入っています。演奏のニュアンスが劇的に変わるのでライブ中にも触って変化を楽しんでいます。
──非常に多くの音色を使い分けていらっしゃいますね。
八木沼 :はい、音色の切り替えが多いのですべて NAUTILUS の Set List に登録して使っています。もう Set List がないとライブできないかもしれません(笑)。1画面で16音色切り替えられるようにしていますが、とてもそれだけでは収まらず、使う順番で並べまくって次々に音色を切り替えています。しかも NAUTILUS は2台使っていてそれぞれで Set List の内容も違うんです。
──KROME EXのfripSide*モデルもセットアップされています。
八木沼 :もちろん!fripSide の音楽に特化した音色を入れてあるので欠かせません。なにしろ自分のシグネイチャーモデルですし、これを2台セットアップされている姿を皆さんにも是非見てもらいたいです(笑)!
(*注:販売は終了しました)
fripSide Phase2 Final Arena Tour 2022 -infinite synthesis:endless voyage-
──Digital Synth シリーズ(opsix、modwave)を始め小型のシンセも多くセットアップされていらっしゃいますね。
八木沼 :はい、まず opsix は音に芯がありますね。激しい音の変化が可能なので飛び道具的に使ったりもします。お客さんもあの小さいシンセからすごい音が出ているなと思っているんじゃないかな。
modwave は MOTION SEQ が進化しているのでそこが面白いところです。あとフィルターのかかりもディープですね。アナログモデリングフィルターだからなのでしょうか、これどこまでいっちゃうんだろうというモンスター級のかかり方をするんです。ずっといじっていたくなります(笑)。
あと、access の Virus TI2 Polar は図太いデチューン系のサウンドなどが特に気に入って使っています。
──fripSide は南條愛乃さんが今回のツアーを最後に卒業されます。今後はどのような活動になるのでしょうか?
八木沼 :fripSide 第3期の活動としてはツインボーカルになるんです。新しい2名のボーカルにシンセを絡ませて八木沼悟志のサウンドをどう進化させることができるのか、ということを目標に活動していきたいと思っています。まずは
5月18日にシングルがリリースされますし(※取材日:4月24日)、アルバムのリリースやツアーも考えているので楽しみにしていただけたらと思います。
(このファイナルツアーの模様は
WOWOWにて7、8月に放送、配信予定。)
八木沼悟志(fripSide)ステージ・セッティング
インタビューの合間に、さいたまスーパーアリーナのステージ上で今回のツアーで使用している機材を撮影させていただきました。
fripSide Information
セトリ
4月23日、24日に開催された「fripSide Phase2 Final Arena Tour 2022 -infinite synthesis:endless voyage-」さいたまスーパーアリーナ公演2daysのセトリプレイリストがSpotifyにまとまっております。ぜひご参照ください。
Day1
Day2
WOWOW放送予定
「fripSide Phase2 Final Arena Tour 2022 -infinite synthesis:endless voyage-」ファイナルツアーの模様はWOWOWにて7、8月に放送、配信予定です。詳細は下記リンク先ご覧ください。
https://www.wowow.co.jp/music/fripside/