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2021.10.15

adaptrookインタビュー

心地よいグルーブ、特異なBEATに描かれるサウンドスケープはディープで革新的。Environmental soundを多く取り入れた楽曲等も特徴的で、空気を震わせる事により心も震わせ、身体を踊らせる。

ヒップホップやジャズ、ラテン音楽、電子音楽の影響を強く受けており、Gil Scott-Heron、J Dillaに多くを学びヒップホップ、エレクトロニカ、アンビエントを中心にあらゆるジャンルを横断する唯一無二のビートメイカーである。

主にレコーディング、サンプリングを繰り返し、実験的かつ建設的な手法で音の連なりを構成している。

2021年10月2日には最新EP “blue pond” をデジタル・リリース。 独特の世界観を作り上げるadaptrookにご自身の音楽について、またノイズキャンセリングDJヘッドホン KORG NC-Q1についてお話を伺いました。

ご自身の音楽のルーツについてお聞かせください

adaptrook: 僕自身は習っていなかったのですが、姉がピアノを習っており先生がうちに来るような環境だったので音楽は身近だったと思います。
音楽を本格的に聴き始めたのは中3頃、HIPHOPのレコードを買い集めるようになってからですね。高校ではサッカーをやっていたのですが、3年生で引退したころにDJの先輩から「レコードいっぱい持ってるしDJやってみない?ちょうど一人足りなくて」と急に誘われて(笑)。

そんな風にDJをやっていくうちに、次第にビートを作ることにも興味が出てきて、ビートメイカーとしてやっていこうと。
A Tribe Called Quest やDe La Soul、Native Tongues 周辺には思いっきり影響されていますね。またGil Scott-HeronやJ Dillaの実験的なビートにも。ヨレすぎないように気をつけながら(笑)。
KORGとの出会いは何だったでしょうか

adaptrook: microKORGだと思います。 HIPHOPベースのトラックメイカーが多く使っていたというのもありますが、アタッキーな音から柔らかい音まで作ることができていろんなジャンルに使用できる。ボコーダーとして使う方も多いですがそれだけじゃない。どの時代にもハマるというか、音の色褪せ感が無いというか。

ベース系や西海岸的なサウンドのプリセットもよく使いますが、特に36番(※A.36 IDM Pad)が気に入っています、歪み感や広がり感が良くて。

シンセはハード派?

adaptrook: ハード派ですね。nanoKEY2を手弾きしてMIDIノートをDAWに打ち込んで、MIDI接続したハードシンセを鳴らします。

現在はソフトシンセもよく使いますが、それだけだとちょっと飽きちゃうことがあって。そういう時にハードシンセを使います。
ソフトシンセだとついプリセットを使いがちになってしまいますが、ハードシンセだと毎回「初めまして感」が出るというか(笑)、ハードシンセはノブを触ると何かが起こるじゃないですか(笑)。狙ったものではなく、突発的だったり偶然起こることも魅力だと思います。

またハードシンセの良い面は、「潔いところ」ではないでしょうか。ソフトだといつまでもエディットできてしまいますが、ハードは「一度決めたらこれで行く!」……ではないですが、良い意味で選択肢が減ることでビートも素直に決まります。
最近は、ビートメイクが以前よりも簡単にできることもあり人口も増えていると思うのですが、J Dilla やNujabes のようにこれはあの人のビートだな、と聴けばわかる色のようなもの大事にしたいなと。そこにハードシンセを使う意味というものもあるのかと思います。
メインのMIDIキーボードはnanoKEY2ですか!

adaptrook: はい、もしかするとデスク上で一番よく触っている機材かもしれません(笑)。 2オクターブあるのでちょうどベースが打ち込みやすいですね。喫茶店など外に持ち出すのにもいいサイズですし、価格が手頃なのも(笑)。

また、Reasonに “Scales & Chords”というラックプラグインがあって、セットでよく使用しています。自分でスケールを決めると、どの鍵盤を弾いてもコードが鳴る。鍵盤を弾くのがあまり得意ではないのでこれがとてもありがたいですね。
NC-Q1 ヘッドホンはいかがでしょうか

adaptrook: タッチ操作でのモニタリングは画期的でした。最初はいつものクセで片耳を出したりしていましたがすぐに馴染みました。
付属のケーブルも、以前であればレコードを取りに行くのにはカールコードが伸びて便利だったりしたのですが、最近はPCベースでのDJが多いのでストレートケーブルは絡みにくく使い勝手が良いと思います。

制作用のヘッドホンとしても使用しています。
PCやスマホ、カーステやクラブなど、最近は音楽を聴く媒体が多いのでスピーカーやヘッドホンもいろんなものでチェックするようにしています。
NC-Q1はローが豊かに鳴るので、下の出しすぎ防止にも(笑)。

付けたときのフィット感も、またデザインもめちゃくちゃいいですね。全面にロゴが出ていよりシンプルなものが好きなので。
DJヘッドホンはヘッドバンドにロゴが入っているものが多く急にDJ感が出ちゃうと言うか(笑)。 NC-Q1は普段使い、街使いにもアリです。

外出時などラフにビートメイクをする時には一緒に持っていきます。騒がしくてもノイズキャンセリングで音に「入り込める」のはいいですね。

最新リリースblue pond EP

最近のリリースについてお聞かせいただけますか

adaptrook: サウンドスケープを大事に、曲を聞いたときに映像が浮かぶよう意識して制作しています。また、音のひとつひとつを突き詰めることでしょうか。
作曲に慣れてくるとそこが疎かになってしまうこともあったのですが、今回は音の動きを、パラメーターのオートメーションを細かく調整しています。近年、特に海外の楽曲はパッド系だけではなくベースも音が動いていて、今の音楽にマッチするかなと。

今年(2021年)10月2日に発売したEP(blue pond)ではSubPhattyをガッツリ、VSTエディタと共に使用しています。ベースとして使うとサウンドが一気にリッチになる、足元がしっかりするというか。

また他のリリースではKORG Gadgetのプラグインをよく使用しています。Kingstonは特におもしろいですね。曲中でアクセント的に使ってもいいですし、ミックスに少しだけレイヤーしたり。
プラグインを選ぶとき、ガジェット名の後ろにジャンルが書いてあるのが便利ですね。Maschineで使用するときにはガジェットの画像が表示されるのでさらに便利です(笑)。

Official HP
http://adaptrook.net/

Apple MUSIC
https://music.apple.com/jp/artist/adaptrook/1443443650

Spotify
https://open.spotify.com/artist/3tUUAylKOUg1Oeop1vrcpk?autoplay=true

Sound Cloud
https://soundcloud.com/adaptrook

Instagram
https://www.instagram.com/adaptrook/