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2019.07.12

JQ(Nulbarich)「minilogue xd & TRITON」インタビュー Powered by CINRA.NET

JQが愛用するスタジオを、さらに覗く
 

ここはJQさんのプライベートスタジオ。2ndアルバム『H.O.T』(2018年3月発売)制作後から、この場所を愛用しているそうです。曲作りやデモ音源の制作はもちろん、本番用のボーカルレコーディングなどもここで行っています。

JQ :Nulbarichが他のバンドと違うのは、いわゆる「音楽性」で集まったメンバーではないということ。聴いているものがバラバラなので、たとえばベーシストに「こんな感じで弾いて欲しい」とリクエストしても、予想通りのフレーズが返ってこない。でも、それが思わぬ化学反応を起こしていると思います。僕自身が思いもよらなかった、各プレーヤーの演奏が加わることで、僕が作った楽曲がどんどん進化していくときにバンドならではの醍醐味を感じます。つくづく不思議なバンドですよね。

 

スタジオ風景



お気に入りの機材:KORG「TRITON STUDIO」
 

 

 


本文の中にも登場した「TRITON」は、JQさんがおじいちゃんに買ってもらった最初のシンセ。シーケンス機能や音色のエディット機能など、様々な機能が一体になった「オールインワンシンセ」は、1990年代後半に登場し大流行しました。

JQ :とにかく、The Neptunesのファレル・ウィリアムスのサウンドが作りたくて、彼が使用しているというので購入して以来、ずっと使っていますね。このシンセにしか入っていないプリセットもたくさんあって手放せない。自分にとっては「原点」であり、「現在進行形」でもあるシンセです。

 



お気に入りの機材:Arturia「V Collection 5」
 

 

Arturia「V Collection 5」 (現行ラインナップを見る)

 


ここ100年間の音楽史において、重要な役割を果たしてきた鍵盤楽器のサウンドをひとつのソフトウェアにパッキング。アナログシンセからエレピ、オルガンそしてクラビネットの音など、欲しい楽器はすべてここで揃うといっても過言ではありません。JQさんは、Nulbarichの新作レコーディングでも多用したそうです。

JQ :音がめちゃめちゃいいんですよ。「Minimoog」も「Prophet-5」も、「JUNO」といったアナログシンセはもちろん、Fenderのローズピアノやウーリッツァー、オルガンなどあらゆるモデリングが内蔵されているのですが、そのプリセット音がどれも素晴らしくて。鳴らした瞬間「そうそう、この音!」と興奮するくらいよく似ています。特にエレピと「Prophet-5」のサウンドは、レコーディングでも重宝しましたね。

 

Arturia「V Collection 5」 (現行ラインナップを見る)



お気に入りの機材:KORG「minilogue xd」
 

 

KORG「minilogue xd」 (商品詳細はこちら)

 


本物のアナログサウンドを、リアルタイムでは知らない世代に向けて作られたという「minilogue xd」は、近年のデジタルシンセが持つマルチエンジンや、多機能なシーケンサー、精緻なマイクロチューニング機能などを兼ね備えながら、アナログシンセの太くて暖かいサウンドが楽しめる画期的なシンセサイザーです。先月発売されたばかりであるこの新製品を、JQさんに試奏してもらいました。

JQ :「minilogue」のアナログシンセサイザー回路をブラッシュアップさせたというだけあって、とにかく低音の迫力に驚きました。しかも4ボイスポリフォニックというのが嬉しい。シンセベースや、リードシンセとしてはもちろん、存在感のあるパッドサウンドなども作れて重宝しそうです。パラメーターもシンプルだし、ツマミをグリグリ回しながら、直感的な音作りができるところも気に入りました。ライブでも使いたいから、メンバーに購入を勧めようかな(笑)。

 

KORG「minilogue xd」 (商品詳細はこちら)



 



「やりたいことを、とことんやり尽くした」という最新作『Blank Envelope』で、さらなる飛躍を遂げたNulbarich。ディープなブラックミュージックに軸足を置きながら、メインストリームにもインパクトを与え続ける彼らの活動は、今後も目が離せません。

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