0123456789
list icon
list icon

Features

Artists

2014.04.01

ASA-CHANG「WAVEDRUM」インタビュー

他のパーカッショニストの方や、バンドのメンバーから、WAVEDRUMに関しての感想などはありましたか。

ASA-CHANG : まず「何それ?」って。WAVEDRUMは知っていても、実際に見たことは無いって人も結構いて。あと「なんで青いの?」ってよく聞かれる(笑)。それと、「触らせて」って言って叩きに来ちゃう。そしたら驚くことに、触る人によって同じプリセット色でも全然違う音が出るんですよ!これは初代からの魅力ですね。そこらへんが非常に生楽器っぽい。それが面白くて、例えば僕以外の人に叩いてもらうことで、初めて得ることっていうか、新しい発見もありますよ。

ワークショップなども積極的に実施なさっていますがが、そういう時にWAVEDRUMをお使いになることはありますか。

ASA-CHANG : 使ってますよ。ワークショップでは面白いことがあって、WAVEDRUMが発売した当時、生徒の女の子が「これ買ったんですけど…」って持ってきたんです、WAVEDRUMを。だからWAVEDRUMのルックスからして「叩きたい」と思わせるんでしょうね。結構自由な教室だから、「一緒に叩いてみようよ」とか言ってセッションしたりしてますよ。打楽器を始めた最初のとっかかりがコレだ、って子が多かった。女の子にも運びやすいし。あと、本物のコンガだったら、手を強く振り下ろさないといけないし、手も痛いし、豆もできるし、血豆もできて潰れるし…。それで、ようやく打楽器が叩ける“手”も出来上がってくる訳なんです。でもWAVEDRUMだったら、その必要もないし。ポップというか、非常にカジュアルですよね。僕、最初から「絶対女の子にウケる」と思ってたからね。僕のWAVEDRUMと一緒に並べて、やってみようって言って。「それ何番の音色?」って逆に聞いたりしてね。

生楽器との比較だといかがでしょうか。

ASA-CHANG : 他の楽器と比較したことはあまり無いんです。もはやWAVEDRUMはWAVEDRUMで唯一無二の楽器として確立されていますからね。

WAVEDRUMが一番重宝する場面はどういったシーンなのでしょうか。

ASA-CHANG : シチュエーションにもよるんですけど、ライブで使うのであれば、やっぱりエスニックものの楽器の音が必要になる時ですね。ボタン一つですぐ音色が出せるので。チューニングもその曲に合わせてチューニングして…特にタブラとか。あとは、創作楽器の音色も使えます。今まで無かったような音とか、既存の音がミックスされた音色の面白みもあったりしますね~。絶対生楽器では出せない音をどう使っていくかっていう。

WAVEDRUMはレコーディングではお使いですか?

ASA-CHANG : ものすごく使っています。あと僕はWAVEDRUMを使う時、なるべくブースに入らず、コンソールの近くでヘッドホンもしないで演奏しちゃうことが多い。エンジニア、アレンジャー、プロデューサーの意見がすぐ聴こえるし(笑)。

先ほどWAVEDRUM Miniで少し遊んでみてもらいましたが、印象はいかがでしょうか。

ASA-CHANG : これこそ、アウトドア向きですよね~。ストリート・ミュージシャンに超オススメ!アコギとカホンとかでストリート・ライブをやっている人達がこれを使い始めたら面白いだろうなぁとか。あとやっぱ、センサー内蔵クリップね。ものすごく感度がいいので、スニーカーにくっつけても音が出たりする。ルーパーもすごいですねぇ。これだけでパフォーマンスできちゃいますもんねぇ~。

音色についてはいかがでしたか。

ASA-CHANG : もう、「何がミニなんですか?」って感じで、音色は全然ミニじゃないじゃないですか!すごいなと思いました。今はただただビックリしています。エフェクトの種類も一杯入ってますし、これ以外にいらなくなっちゃうよね。あと音階ものの音色も多いですし、これだけでフレーズが作れちゃう。 あと、こういう新しい楽器に遭遇したときに時々そうなるんですけど…自分の今までの蓄積から出てくる自分自身の”使い方の発想”がイヤになるときがあって。自分自身をを初期化しなきゃいけないなって思う。「この楽器はこういうこと出来るから、こういうことが出来るな」っていう発想がもう、非常に厄介で、手かせ足かせになるときがあって。何にも知らないでこういう楽器を触る人の方が、クリエイティブなことをしてくれるんだろうなぁと思うときもあります。だって本当は使い方なんて自由なはずなのに、何かのルール…例えば叩き方、使い方を覚えちゃったがゆえに、その考えに囚われてしまって…。さっき言ったのと相反するんだけど、「使い方を知ってれば、より深く楽しめる」っていうけど、むしろ「深く楽しむ必要なんかない」って思ったり。例えばレッスンをやってるときに、生徒さんの方がよっぽど面白い叩き方をするな、って思うことがよくあります。ホントですよ!

WAVEDRUMにしろWAVEDRUM Miniにしろ、イマジネーションを刺激するというか、使う人にとっていろんな使い方が出来る楽しみもありますよね。

ASA-CHANG : 何かの代用であるという必要性はないじゃない?特にWAVEDRUM Miniになるともっと自由に使える気がしますね。だって生楽器にはクリップなんて無いもん。ほんと、格好良く使いたいなぁって思います。そんなことを考えていると色々思い浮かんで、面白いよね。

コルグに対するイメージは何かありますでしょうか。

ASA-CHANG : 製品が奇抜ですよねぇ。奇抜だけど深いっていうか。安定したものを作るというよりは、チャレンジ精神が強いなって感じがします。

WAVEDRUM以外でお使い頂いているコルグ製品はありますでしょうか。

ASA-CHANG : KAOSS PADは今でも持ってます。前は結構使ってたんですけど、あまりにもKAOSS PAD使いが多くなってしまい、みんな巧すぎるなぁと思って(笑)。あとはそうだな~…ま、とりあえず初代WAVEDRUMに関しては世のパーカッショニストの中で間違いなく俺が一番使ってるでしょうね。

今後のコルグに期待することは何でしょうか。

ASA-CHANG : テーマが大きいなぁ(笑)。またドキッとするようなものを作ってくれるんだろうなぁと常に思ってます。それで、こっちが対応できなくなっちゃうような…(笑)。あとは、どの製品についても青バージョンを発売して頂ければ嬉しいかな…ってウソウソ!(笑)