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DS-DAC-10
1BIT USB-DAC
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お気に入りの音楽を最高の音質で聴ける「コルグのUSB DAC」について、さまざまな分野で「音を知っている」プロフェッショナルにその印象をお聞きしました。「最も手軽な高音質再生」を体験された皆さんの印象はいかがでしょうか。
麻倉怜士
オーディオ・ビジュアル評論家/津田塾大学講師(音楽)
音の良さって二つあると思うんですよね。一つは物理特性の良さ。例えばレンジが広いとか、S/Nが良いとか、レスポンスが良いとか。でも、クオリティだけじゃ音は決まらない。どんなメディアでも配信でも、たとえ非圧縮でもファイルにしたときには冷凍状態になっていて、それを解凍するときに上手く解凍すると美味しく食べられるけども、適当に急速解凍しちゃうと何かいまいちだね、というのがあります。いかに人に、音楽をエモーショナルにして、生き生きと生命力溢れて聴かせてあげる気配りを、これ(DS-DAC-10)には感じるんですよ。
それからもう一つ、対応力が広い。DSD・5.6MHzはこれからマスト・アイテムです。そういう意味でUSB DACには幅広いファイル対応力が必要です。DSD再生に関していうと、(一部の製品ではソフトとの組み合わせによって)音が出る、出ないみたい問題もある中で、これはPCMと混在してもノイズも出ません。再生の安定性がとても高い印象です。
Reiji Asakura on Twitter
赤川新一
エンジニア/プロデューサー
DS-DAC-10は最初聴いたとき、ちょっとおとなしいかなと思いましたが、使い続けるうちに高域の美しさがどんどん出てきて、ハイレゾらしい抜けの良さが際立ってきました。エージングの影響もあるのかもしれませんが、異種金属などでシャシーに重みを加えたりするとすぐにクオリティアップするという面白さも持っていますね。
DSD向きの音というと、Pulsive(パルス状の意味。アタックが強いソース)なものでしょう。アコースティック・ギターのアタックが素直に聴けるのはDSDだけですね。クラシック・ギターとかはきっと良いですよ。弦を弾いたときに、PCMだと大概「ピキーン」だとなってしまうのが、DSDだと「プーン」と鳴ります。ドラムも良い。あと意外に歌が良いかも。DSDだと、EQかけたときに子音が「ピキッ」とはならない。PCMも周波数特性だと平らなんだけど、中低域に何となく穴があるというか、例えばバス・ドラムを踏んだときに、プッシュしたような圧が出てこないで、何か低音と高音に分解されて録音されちゃうような印象があります。
和太鼓とかもDSDに向いているんじゃないですか。その(PCMでは出てこない)音域がはっきり前にでてくるから、ボーカルも胴鳴りというか、胸の辺りで鳴っている音が結構前に来るんで、口が小さくならないで実像が出るような感じになるかな。そこはEQではあまり出てこない部分で、Compとかで出てくるんだけど。アタックと余韻が、きちんとブレンドしていなきゃいけないものに向いていると思います。
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