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2014.04.01

モーモールルギャパン「SV-1」インタビュー

メディアではモーモールルギャバンのことを「J-POPシーンの異端児」とか「J-POPテロリスト」といった表現で形容されていますが、それについてはどうですか?

ゲイリー:最近はちょっと忘れていましたね(笑)。何だろう?すごく、今あるものへのアンチテーゼ的に面白いことはやりたいなぁっていうのはあって、でもただそれが奇をてらったものでは面白くなくて、ちゃんと音楽として面白いものを作らないと意味がない。そういう意味で「J-POPというシーンの中で内側からかき乱す暴れ馬」になりたいなっていう気持ちはずっとあります。だから、コンテストとかもやっぱり積極的に参加してたんですよ。コンテストって、言っちゃえば売れたいバンドばっか出るじゃないですか。そういうバンドとも勝負できないとダメだなっていう気持ちもずっとあったんですよ。でもおかげでコンテスト荒らしみたいな状況に一時期なれて面白かったですね(笑)。FM802の堺のコンテスト(*3)と「eo Music Try」(*4)っていう、要は大阪の2大コンテストでひとつはグランプリを獲って、もうひとつは決勝大会まで行ってっていうことやって(笑)。

『BeVeci Calopueno』が出て音の傾向が少し変わりましたが、それに関する反響などは?

ゲイリー:まぁ極端な話、ウチのバンドは何をやっても「え~、モーモールルギャバン変わっちゃったぁ」って言われるんですよ。だから最近そう言われるのに慣れてきました(笑)。だって最初のアルバム『野口、久津川で爆死』を出した時もすごく言われたんですよ。「前の作品(※自主制作)のほうが良かった」とか「ライブのほうが良いよ?」とか言われたんですけど、次の『クロなら結構です』を出した時も「6曲のミニアルバムにインストを2曲も入れて何がしたいの?」とか言われて、それで『BeVeci Calopueno』を出したら「変態路線が減った!こんなのモーモールルギャバンじゃない!」と言われて(笑)。で、「ワタシハワタシ」のPVを出したら、「え?!モーモールルギャバンはどこに向かうの?これで良いの?こんな普通なバンドになっちゃって良いの?」(笑)。何やっても言われるんですよ(笑)。でも、本人たちはやりたいことを順番に、一生懸命音楽と向きあって、今自分たちが思うやるべきことをやろうって思ってやってるだけなんで、あんまり反応とかは考えてないと言ったらウソになるんですけど、「こう思われたいから」っていうことで作品を作ることは絶対にしません。基本的にはやりたいことをやってるだけなんですね。ただ次のアルバムは、色々プロデューサーからも注文が来てますけれど(笑)。

レコーディングは年明けぐらいからですか?

ゲイリー:はい、年明けからです。もう年末年始ないですよ(笑)。1日が移動日で、2日からスタジオ。4日からレコーディングです(笑)。

次回作も楽しみですね。リリースはいつ頃ですか?

ユコ:2012年3月を予定しています。

ゲイリー:レコーディングは3週間ぐらいなんですよ。

そんなに短いんですか!

ゲイリー:準備には時間をかけるんですが、レコーディングそのものは短いですね。

その短期集中の感じはプロデュース的な意味でそうなんですか?

ユコ: CDをいつまでに出すっていうのが決まってますんで(笑)、それをこなしていくとどうしてもタイトなスケジュールになるんです(笑)。

ゲイリー:基本的に一発録りなんですよ。で、ドラムが全曲録れたらキーボードとベースはちょこっと録り直しはできるけど、そんなに何度もテイクを重ねても良いものは録れませんから、だいたい4~5回ぐらいで決めてますよね。

今のバンドにしては珍しいですよね。

ゲイリー:超古典的なレコーディングですよ。

そのほうが緊張感があって良いかも知れませんね。

ユコ:はい、曲の流れがありますんで。ドラムもクリック使いませんし。ウチのドラムはクリック聴いて叩けませんから(笑)。

ツアーはいつ頃からですか?

ユコ:アルバムと発売と同時ぐらいからです。

また過酷な日々が…。

ゲイリー:でも色んなところの美味しいものを食べられますからね、それが楽しみですよ(笑)。

今も拠点は京都ですよね?東京に拠点を移すということは?

ゲイリー:東京に移すってことは今は考えてないですね。京都に住んでるとマイペースにものを作れるんで。ね?

ユコ:京都いい所ですよ。常に自分の足元を見て作れる感じがしますね。

ところで、楽器フェア2011に出演されていかがでしたか?

ゲイリー:面白かったですね。

通常のライブとは異なる環境で、普段はいらっしゃらないお客さんもいる中でのライブという独特な雰囲気だったかと思いますが。

ユコ:やってる側というよりは聴いてる側のみなさんがどんなふうに感じられたのか、逆に聞いてみたいですね(笑)。

ゲイリー:普段やってる環境よりもマイク・スタンドが高級品で、マイクをグーって押してもブレないんですよね(笑)。だからいつもよりマイクが歯にガチガチ当たって、終わったら歯が1ミリほど欠けてました(笑)。ライブ自体はすごく面白かったですよ。客席の年齢層はちょっと高めだったような気もします。

ユコ:男の人が多かったような気がしますね。

いつものライブだと半々ぐらいですか?

ユコ:そうですね。

名前は知ってても、モーモールルギャバンのライブには行ったことがない人が多かったのかも知れませんね。

ゲイリー:ライブが終わってから「モーモールルギャバンってこんなバンドなんだ」ってTwitterで書いてる人もいっぱいいて。僕、ライブが終わるとTwitterで「モーモールルギャバン」で検索するんですよ(笑)。「モーモールルギャバンが思いのほか面白くて会場から出られなかった」って書いてくれてるオジサマとかがいて(笑)。

ユコ:嬉しいですね。

ゲイリー:あと、ライブ後に会場を色々歩き回ったのも面白かったですね。色んなブースがありましたから。すごいイベントですよね。

次回の楽器フェアもまたよろしくお願いします。

ゲイリー:はい。

では最後にコルグ・ホームページをご覧の楽器ユーザーのみなさんにひと言お願いします。

ゲイリー:左脳じゃなくて右脳で演奏するのが大事だと思います(笑)。

ユコ:脊髄で弾くのが良いと思いますよ~(笑)。

マルガリータ:…練習って大事だと思います。

決まりましたね(笑)。

ゲイリー:やっぱり一生練習でしょうねぇ。すごい人ほど練習してますもんね。

ユコ:ホントそうだよねぇ。

今日はありがとうございました。

 

モーモールルギャバンからのメッセージ・ビデオ

モーモールルギャバン楽器フェア・ライブ(2011.11.05)